2006年10月7日

「歪みたがる隊列」

大須の七ッ寺共同スタジオでやっている、劇団ジャブジャブサーキットの「歪みたがる隊列」を観て来ました。橘でK先生からお話を聞いたことがあって、一度観てみたいなーと思っていた劇団だったのです。

最初は、登場する人達の仕組みがよく分からなかったのだけど、だんだん分かってくるとお話に引き込まれていって、2時間という上演時間も気にならないくらいでした。なんだか、本を読んでいる感覚と似た感じ。
印象に残ったのは、病(人格障害)の主人公が、姉に対して「姉さんを見ていると、病である私の方が健常だと感じる」って言っていたこと。困難を乗り越えて生きていくために別の人格が生まれたのなら、それはその人にとって正当なこと・・・とか考えていたら、精神的な病って何だろう?って思ったり。自分には理解できないことをする人や、自分の判断基準で極端だと思う人に対して、「病気だ」って言ったりしちゃうけれど、そういう差別的な意識を働らかせちゃってるかな?とか(同じ社会で生きていくための区別だったら仕方ないのかもしれないけど)。

それと、「知らず知らずの内に姉を傷つけていた」と主人公が言ったことに対して、主治医が「我々(たぶん、人格障害では無い我々という意味だと思います)でも、それはよくあることだ」って言ったのも印象に残りました。そのつもりが無くても相手を傷つけてしまうこともあるだろうし、相手に傷つけられることもあるし。
それを、みんなそれぞれ乗り越えて生きているんだから、人ってすごいなーって、帰りの電車で乗り合わせた人たちを見ながら思いふけってみたり。

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